經營學論集
Online ISSN : 2424-2047
Print ISSN : 2432-2237
ISSN-L : 2432-2237
第87集 日本の経営学90年の内省と構想【日本経営学会90周年記念特集】
会議情報

自由論題
(47)北方バーナーディアンから見た組織境界
*西村 友幸
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. F47-1-F47-7

詳細
抄録

「顧客は組織に包摂されるのか」と問われれば,眞野脩や小泉良夫といった北方バーナーディアンは「YESでもありNOでもある」と答えることになる。彼らは,バーナードが論文集で提示した側生組織と階層組織の概念に着目することで,組織境界は二重になっているという認識に到達した。顧客という貢献者は,側生組織の範囲を定義するアウター(外側)境界には包摂されるが,階層組織の範囲を定義するインナー(内側)境界には包摂されない中間的な存在である。バーナードの所論や後続研究をもとに,「アウター境界は,ある活動に対する一方の当事者の影響力が,同じ活動に対するもう一方の当事者すなわち貢献者の影響力と等しくなるところに設定される」,および「インナー境界は意思決定が委譲される範囲に設定される」と言明できる。

著者関連情報
© 2017 日本経営学会
前の記事 次の記事
feedback
Top