Annals of Cancer Research and Therapy
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Chemosensitivity testing by nuclear damage assay of needle biopsy tissue in 19 patients with advanced pancreatic cancer
Hiromitsu SaishoTaketo YamaguchiTadamichi DendaHisashi TokitaMasao Ohto
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1994 年 3 巻 2 号 p. 103-108,70

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抄録
進行膵癌の治療において抗癌剤を用いた化学療法は重要な位置を占めるが,現在のところその治療成績はあまり期待できない.筆者らは進行膵癌治療において抗癌剤感受性試験を応用し,化学療法の成績向上を試みた.
[対象と方法]切除不能な進行膵癌19例(男11例,女8例,平均年齢64歳)に対し,経皮的針生検によって得られた組織を用いて抗癌剤感受性試験を行った。感受性試験は時田等によって開発された,核の形態変化を応用したnuclear damage assay (NDA)によって行った.組織採取は21G組織生検針を用いて超音波映像下に経皮的に行い,得られた癌組織を細切遠心分離し,一定濃度の抗癌剤を溶解した培養液中で4∼8時間incubationした.核の変化は断裂,破砕あるいは濃縮を陽性所見とし,その出現数を対照との間で統計的に5%以下の危険率で判定した.感受性試験の成績により陽性薬剤のある場合はもっとも核変化の大きい薬剤を1剤,また陽性薬剤のない場合は5FUをそれぞれ単独で投与し,その効果を比較検討した.
[成績]19例中16例において感受性試験の判定が可能であった.1例当たりの判定可能薬剤数は平均6.7剤で,16例中13例に陽性薬剤が得られ,その平均は12剤であった.CDDP,JM8が比較的陽性率の高い薬剤であった.固形癌化学療法効果判定基準による評価では,陽性薬剤治療群13例でComplete Response (CR) 1例,No Cange (NC) 5例,Progressive Desease (PD) 7例であったのに対し,5FU治療群3例全例がPDであった.Generalized Wilcoxon検定では陽性薬剤治療群のほうが5FU治療群にくらべ,有意に生存期間の延長が認められ,また,それぞれの平均生存期間は23.4週間と11.1週間であった.CRの得られた症例は75歳の男性で,診断時すでに肝転移がみられた.感受性試験によりVP16が陽性と判定され,経静脈的に80mg/m2を2クール行った結果,画像上原発巣および転移巣とも消失し,1年10ヵ月長期生存した.
[考察]癌は同一組織に発生したものであっても,抗癌剤に対する感受性は各々の症例で異なることが知られている.症例ごとに適切な薬剤を選択し,化学療法の成績を向上させようとする目的で,様々な感受性試験が考案されているが,必ずしも臨床的に応用されているとは言いがたい.今回,切除不能進行膵癌に対し,経皮的針生検により開腹することなく組織採取し,感受性試験が施行可能なことを明らかにした.また,陽性薬剤治療群の成績が良好なことを示した.さらに,従来膵癌に対しほとんど無効と報告されているVP16によりCRが得られたことは,感受性試験により適切な薬剤選択が行いうれば,治療成績の向上に結びつくことを示唆するものと考えられた.
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© by The Japanese Society of Strategies for Cancer Research and Therapy
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