Er,Cr:YSGG レーザー切削窩洞におけるコンポジットレジ ン修復の象牙質窩壁適合性
2012 年 30 巻 4 号 p. 145-151
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2012 年 30 巻 4 号 p. 145-151
Er,Cr:YSGG レーザー切削窩洞におけるコンポジットレジン修復の象牙質窩壁適合性を評価した．Er,Cr:YSGG レー ザー（Waterlase MD）を用いて，ヒト抜去歯の頬・舌側面に椀型窩洞（直径3 mm，深さ2 mm）を形成した．表面 処理は，G1：Mega Bond のBond のみ，G2：Mega Bond，G3：K-etchant Gel ＋ Mega Bond，G4：K-etchant Gel ＋ AD Gel ＋ Mega Bond，G5：tri-S Bond，G6：K-etchant Gel ＋ AD Gel ＋ tri-S Bond，Cont： 回転切削器具＋ Mega Bond とした（n=10）．窩洞をコンポジットレジンで修復した後，5℃と55℃のサーマルストレスを500 回与え た．窩洞の縦断面をギャップが識別できるようにCaries Detector を用いて染色し，窩壁不適合度を百分率で算出し た．象牙質窩壁不適合度（%，平均± SD）はG1：81.6 ± 13.9，G2：15.7 ± 11.4，G3：7.1 ± 9.9 ＊，G4：5.8 ± 8.0 ＊， G5：66.5 ± 18.8，G6：15.6 ± 16.1 ＊，Cont：1.4 ± 2.2 ＊であった（＊：p<0.05）．前処理にK-etchant Gel とAD Gel を併用することで象牙質窩壁適合性を改善できることが明らかとなった．
