接着歯学
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特別寄稿
原著
  • 三浦 賞子, 三浦 大輔, 石田 祥己, 中島 健太郎, 新谷 明一
    原稿種別: 原著
    2026 年44 巻1 号 p. 6-12
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/10/15
    ジャーナル オープンアクセス
     本研究は,ショートファイバー強化型フロアブルコンポジットレジン(以下SFRC)とCAD-CAM用コンポジットレジンブロック(以下CRB)に対するレジン系装着材料のせん断接着強さへの影響を明らかにすることを目的とした.SFRCは,エバーエックスフロー(ジーシー)を使用し,被着体はCRB(セラスマート300,ジーシー)を用いた.レジン系装着材料は,SAルーティングMulti(クラレノリタケデンタル),ビューティリンクSA(松風),エステセムⅡ(トクヤマデンタル),ジーセムONE EM(ジーシー)の4種類を使用した.被着面は研磨後,アルミナブラスト処理を行い,各製造元指示による表面処理にて装着した(n=12).せん断接着強さ試験は,クロスヘッドスピード1 mm/minで行った.接着強さは,31.8~40.3 MPaであり,各材料の組み合わせによって有意差が認められた(p<0.05).SFRCとレジン系装着材料の組み合わせは,レジンブロックとの接着強さに影響を与えた.
  • 川口 智弘, 伊藤 綾香, 田中 亜弥, 森田 伯平, 濵中 一平
    原稿種別: 原著
    2026 年44 巻1 号 p. 13-18
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/10/15
    ジャーナル オープンアクセス
     本研究の目的は,流し込み床用レジンに対する常温重合レジンの剪断接着強さに及ぼすレジン用表面処理材の影響を明らかにすることである.レジン用表面処理材として,レジンプライマー(RP),フィットレジン接着材(FR),トクヤマリベース接着材(TR),クラリベース接着材(KA),コンタクトプライマー(CP)の5種類を使用した.流し込み床用レジン表面に各表面処理材を添付文書に従って塗布し常温重合レジンを接着した.試料の半分は水中熱サイクルを行った.その後,剪断接着強さを計測した(n = 10).次に残りの床用レジン試料表面に各表面処理材を異なる時間(30秒と60秒)で塗布した後,常温重合レジンを接着した.その後,剪断接着強さを測定した(n = 10).その結果,水中熱サイクルを行った試験では,水中熱サイクルの有無で有意差を認め,RPがTR,KA,CPよりも有意に高い剪断接着強さを示した.塗布時間を比較した試験では,塗布時間による剪断接着強さの有意差は認めなかったが,RPが他の群よりも有意に高い値を示した.以上の結果から,流し込み床用レジンへの常温重合レジンの剪断接着強さにはレジン用表面処理材の種類の影響を受けることが示唆された.
  • 鈴木 美穂, 須田 駿一, 髙見澤 俊樹, 植原 亮, 坪田 圭司, 宮崎 真至
    原稿種別: 原著
    2026 年44 巻1 号 p. 19-28
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/10/15
    ジャーナル オープンアクセス
     エッチングモードの違いが,新規ユニバーサルアドヒーシブのエナメル質および象牙質接着性に及ぼす影響について,剪断接着強さ試験および走査電子顕微鏡(SEM)観察を行うことによって検討した.新規ユニバーサルアドヒーシブとして,Clearfil Universal Bond Quick 2(CQ2)を,対照としてClearfil Universal Bond Quick ER(CQE)を用いた.アドヒーシブ塗布前の被着面に対するエッチングモードとしては,リン酸エッチングを行う条件(ERモード)およびこれを行わない条件(SEモード)の2条件を設定した.次いで,製造者指示条件に従って,それぞれのアドヒーシブを塗布,光照射を行った.次いで,コンポジットレジンを塡塞し,接着試片とした.これらの試片は,24時間37℃水中保管した後,万能試験機を用いて剪断接着試験を行い,接着強さを求めた.また,通法に従って,アドヒーシブ処理面および歯質との接着界面のSEM観察を行った.その結果,いずれのユニバーサルアドヒーシブにおいても,エナメル質ではERモードがSEモードに比較して有意に高い接着強さを示した.象牙質においては,CQEでは異なるエッチングモード間に有意差はなかったものの,CQ2ではERモードに比較してSEモードで有意に高い値を示した.アドヒーシブ処理面および接着界面のSEM観察から,いずれの歯質においてもエッチングモードの違いによって微細構造は異なった.なお,いずれの歯質およびエッチングモードにおいても,CQ2のアドヒーシブ層の厚みは5 μm以下の薄膜であり,良好な接着界面が観察された.
特集:若手歯科医師の挑戦と発信
連載:接着の世界に迷い込んで!
連載:世界の研究室から
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