接着歯学
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フロアブルレジン修復物の窩壁適合性ならびに諸物性について
吉川 孝子Nipaporn WATTANAWONGPITAK袁 楊田上 順次
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2004 年 22 巻 2 号 p. 79-86

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抄録

光重合型コンポジットレジンは, 重合が急激に進むため, 窩壁適合性が化学重合型レジンに比べ劣るという欠点を有している.近年, フロアブルレジンが開発され, 従来の修復用レジンに比べフィラー含有率が低いことにより重合収縮量が大きいことが報告されている.一方, 流動性が高いことにより, 重合収縮応力が小さく, 窩壁適合性が向上することが報告されている.そこで本研究では, 牛歯唇側象牙質窩洞に対するフロアブルレジンと従来型レジン修復物の辺縁封鎖性ならびに窩壁適合性を色素浸透試験により評価し, さらに, これらレジンの硬さ, 弾性ならびに曲げ強さを調べ, 機械的性質についても評価検討した.その結果, フロアブルレジンは, 修復物の窩壁適合性を向上させ, さらに, 曲げ強さが高く, 窩底部レジンの硬さや弾性の低下もみられないことが判明した.しかしながら, 硬さが低く, 臨床的には長期耐久性に疑問があるため, さらに劣化加速試験などを行う必要がある.

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