2004 年 22 巻 3 号 p. 206-216
3種オールインワン・アドヒーシブシステム (AQ Bond, AQ Bond Plus, i Bond) の象牙質接着強さに及ぼす青色LED (Radius, 長田電気) 照射の影響を検討した.ヒト抜去小臼歯歯冠中央部象牙質を被着面とし, 各アドヒーシブレジンにてメーカー指示どおりに処理した後LEDにて30秒あるいは60秒間光照射した.コンポジットレジンを築盛・硬化後37℃水中24時間保存し, 微小引張り接着強さを測定した.ハロゲンランプにてメーカー指示時間照射した場合を対照とした.LED照射した場合, AQ Bondでは接着せず, AQ Bond Plusおよびi Bondでは30秒と60秒照射群問に差が認められなかった.i Bondではハロゲン照射はLED照射に比べ高い接着強さを示した.オールインワン・アドヒーシブでは光源との感受性やLEDの光量を考慮する必要性があると思われる.