接着歯学
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ファイバーポストの疲労抵抗と構造的欠陥: 3点曲げ試験とSEM観察
フェラーリ マルコグランディーニ シモーネゴラッチ セシリアフランチェスカ モンティチェリ
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2004 年 22 巻 3 号 p. 254-261

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抄録

本研究の目的は, 種々のファイバーポストの疲労抵抗を評価し, 疲労試験前後の微細構造変化をSEM観察することである.試作ポスト (GC fiber post), Para Post Fiber White, FibreKor, DT Light-Post radiopaque, FRC Postec, Luscent Anchorsの6種のポストを評価した.3点曲げ試験は90°の角度で3Hzの条件で200万回まで負荷を行った.SEM観察では, 3段階スケール法により, ファイバー/レジン比とファイバー容積 (面積) とを評価した.疲労試験により, 各群間に統計学的に有意な差が認められた.試作ポストとFRC Postecは, 他の材料よりも優れた耐久性を示した.他のすべての材料は試験途中もしくは負荷終了後に破壊を示した.試作ポスト, DT Light-Post radiopaque, FRC Postecは縦断面, 横断面の両方において, 構造的欠陥がなく良好な状態を示していた.ファイバーポストは材料問でその疲労抵抗に大きな違いがあることが判明した.

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© 日本接着歯学会
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