抄録
本研究では一様温度変化を受けるスカーフ接着継手内部の熱応力を光弾性法と有限要素法を用いて検討した。 被着体はアルミ板,接着層はエポキシ樹脂板でモデル化して製作した。 被着体とエポキシ樹脂板を熱硬化性エポキシ樹脂系接着剤を用いて,高温で熱硬化させ室温まで冷却した。 エポキシ樹脂板内部の熱応力は光弾性実験により測定した。 その後スカーフ接着継手を冷却し,界面端部から生じるはく離を観察した。 界面端部からのはく離は,接着層側の鋭角側から起こり鈍角側からは起こら ないことを確認し,さらにスカーフ角が90度の時が最もはく離に対し強度が小さいことがわかった。 接着界面端部付近の応力分布を用いて応力特異性について検討し,静的荷重と熱的荷重が作用する場合の応力特異性がそれぞれ異なることを明らかにした。