抄録
物質間に働くファンデルワールス相互作用を表す物理量の一つにHamaker定数がある。Hamaker定数A[J]は,固体表面において,曲率半径R[m]の微細探針の吸着力F[N]を測定することにより実験的に求められる。また,Lifshitz理論によれば,Hamaker定数Aは,探針材料および試料表面の屈折率nと比誘電率Eを用いて理論的に求めることができる。本研究は,これらの異なる手法で求めたHamaker定数間に正の相関があることを確認し,微細探針を用いた物質間のHamaker定数解析の有効性を示した。また,材料の異なる探針を用いることにより,測定試料の材質同定技術の可能性を議論する。