抄録
エレクトロニクス実装分野に用いられているAg-epoxy系導電性接着剤の信頼性低下の原因を究明するため,電気抵抗及び接着強度測定用のサンプルを作製し,恒温恒湿と熱衝撃試験をそれぞれの条件下(0,250,500,750,1OOOh及びサイクル)で行った。熱衝撃試験では,材料それぞれの熱膨張により抵抗チップと導電性接着剤の界面でクラックができ,電気抵抗の上昇及び接着強度の低下をもたらした。そのクラックの発生は界面で小さなクラックができ,界面に沿い進展し,導電性接着剤の中に入っていく順に進行していくことが分かった。一方,恒温恒湿試験では界面でのクラックのみならず抵抗チップと導電性接着剤の界面に酸化膜が形成される可能性が高くなり,その酸化膜及び形成されたクラックが電気抵抗の上昇や接着強度の低下に影響を及ぼしたと判断された。 一方,銀粒子の含有量に従う信頼性変化は銀含有量が多いほど導電性接着剤の信頼性が低下した。