2013 年 49 巻 10 号 p. 357-362
エポキシ樹脂を用いた接着継手において,表面粗さ及びぬれ性を一定とした被着体の曲げ剛性値が接着強度に及ぼす影響を明らかにするため実験的に評価した。本報告では試験片形状を単純重ね合せ継手とし,被着体にはアルミニウム合金A2017とステンレス鋼SUS304を用いた。接着面はA2017及びSUS304共に無加工のロール面とした。被着体は形削り盤により板厚を調整し,その曲げ剛性値を任意に変化させた。実験より,被着体の曲げ剛性値が破断時の負荷荷重を被着体の断面積で除した接着継手強度に及ぼす影響はほとんどないことを示した。それに対して,破断時の負荷荷重を接着面積で除した接着強度は,曲げ剛性値と相関関係があることを示した。すなわち,被着体の曲げ剛性値,接着面の表面粗さ及びぬれ性を一定とした被着体を用いた接着継手は,接着強度がほぼ等しくなることを示した。.