2019 年 55 巻 2 号 p. 57-63
丸棒被着体の接着面の縁に丸みを施し,突合せ接着した形状の解析モデルを用いて,有限要素法による応力解析を行い,突合せ継手の引張強度について推定した。次に,解析と同様の形状で丸棒突合せ接着継手を作製し,引張試験を行うことで解析の妥当性を示した。その結果,接着面の縁に丸みを設けることにより,応力特異性の影響を小さくすることが可能である。さらに,丸棒被着体の接着面の縁に半径0.2mm 以上の丸みを設けることにより,使用する接着剤の応力-ひずみ関係と有限要素法を用いて,引張負荷を受ける丸棒突合せ接着継手の強度評価が可能であることを解析と実験により示した。