デザイン学研究作品集
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小石原焼・髙取焼における新製品のデザイン開発
田上 知之介
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2023 年 28 巻 1 号 p. 1_120-1_123

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抄録

福岡県東峰村の基幹産業である小石原焼・髙取焼は、伝統を守りながらも変化を柔軟に受け入れ、新しい取り組みに挑戦し続けてきた陶磁器産地である。そうして350年以上もの間、産地として継続してきた。窯業と暮らしが融合する特有の産地構造において、器に用いる素材はどうすべきか、生産方法や生産技術はどうするのか、何をつくるのか、誰がつくるのか。そして、それらの選択が産地の将来にどのような影響を及ぼすのかを見据え、デザインに取り組んだ。本作品は、福岡県東峰村の地域再生計画事業の一環として2021年度に参画したプロジェクトの成果である。小石原焼陶器協同組合による窯元の共同ブランド「Co-ishiwara」を立ち上げ、家族をテーマとした新製品「小石原百碗」を、同組合の7窯元と共に完成させた(図1)。また、成形技法に「型おこし」を用いたプレートのデザインを提案し、今後の産地の方向性を提示した。

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© 2023 著作者
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