抄録
本研究はウランにNp237を添加することにより、毒物質としての効果を利用して燃焼初期の反応度を抑え、Pu238を多く生成することにより取出し燃料の核拡散抵抗性を増し、さらにPu239への転換により親物質としての効果を引き出す炉心概念の構築を目的としている。中小型PWRの酸化物燃料、岩石燃料、水素化物燃料に対してサーベイ計算から得られた燃焼反応度特性、取出し燃焼組成、ボイド係数に着目し、Np237添加量との対応関係を評価した。また、3種類の燃料を用いて高減速から低減速まで幅広いスペクトルでサーベイ計算を行っている。