MOX燃料加工施設の確率論的安全評価(PSA)実施手順として、ハザード分析、事故シナリオ分析、発生頻度評価および事故影響評価から成る手順を検討した。ハザード分析では、故障モード影響解析手法による潜在的な異常事象の抽出と、事象の重要さを頻度と影響の大きさの2次元の指標の組み合わせで表す選別用マトリックスを用いて相対的に比較し、リスクに有意な影響を及ぼし得る事象を選別する方法を考案した。検討したPSA実施手順に従い、公開情報を基に仮想的に設定したモデルプラントを対象に一連の分析を実施した。さらに、発生頻度および放射性物質放出量の評価結果からモデルプラントのリスクプロファイル図を作成して、重要事故シナリオを同定するとともに、リスク上重要な設備について感度解析を実施した。