抄録
Kogel触媒とDixon Gauze Ringをそれぞれが均一に分布するように混合して充填した反応カラムを用いて水_-_水素化学交換反応法による水素同位体分離実験を行ったところ,これら2種の充填物を交互に層状に充填した反応カラムを用いた場合よりも高い分離性能を得ることができた.
実験はH-D系で行った.反応カラム全体を70 ℃に保温し,大気圧下で運転を行った.
分離性能評価の指標として濃度比βを「(供給水素ガスHD存在比)/(抜出水素ガスHD存在比)」で定義した.定義から濃度比の数字が大きいほど性能はよいといえる.層状充填の場合に比して,均一混合充填の場合ではβ値において2倍近く大きな値を得た.