抄録
HTTRの臨界計算を拡散法を用いて行った。これまで、拡散法による計算値は実験値との不一致が見られる結果となっている。そこで今回感度解析を行うことで最良となるモデルを提案しようとした。
今回実施したHTTRの臨界性に関する感度解析結果から、中実炉心についてはモデルに注意を払えば比較的簡単に、keffの計算値が±1%Δk以内で実験値と一致することがわかった。一方環状炉心については計算値と実験値の差を0.5%Δk小さくすることができたが依然として+3%Δkの両者の差を解決するには至らなかった。また、今回対象としたパラメータが不一致の直接的原因となる支配的因子ではないことが明らかになった。