日本原子力学会 年会・大会予稿集
2005年春の年会
セッションID: C39
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ウランの化学
ウラン電池のためのウラン(III)錯体の検討
白崎 謙次*山村 朝雄塩川 佳伸
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抄録
ウランを含む軽アクチニドが高速の2組の酸化還元対を有する性質を利用して、ウラン・レドックスフロー電池の研究を行っている。充電状態における負極活物質である非プロトン性溶液中のウラン(III)について、可視紫外吸収分光による測定例が少なく、安定性等の知見がない。そこで本研究では、非プロトン性溶媒を用いたウラン(IV)錯体溶液から出発し、電解による調製法とZn−アマルガムによる還元法とによりウラン(III)溶液の調製と安定性についての知見を得ることを試みた。実験は、不活性ガスグローブボックス中において行った。電解およびZn−アマルガムによる還元において、ウラン(IV)の吸収帯の強度の減少と、新たな吸収帯の成長を確認した。これらの吸収帯の位置はDrozdzynskiの報告と一致しており、どちらの調製法を用いてもウラン(III)溶液を得られることが判明した。
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© 2005 一般社団法人 日本原子力学会
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