日本原子力学会 年会・大会予稿集
2005年春の年会
セッションID: C38
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ウランの化学
ウラン電池のためのウラン(V)溶液の調製と安定性の検討
*白崎 謙次門傳 陽平山村 朝雄塩川 佳伸
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抄録
我が国の原子力発電から派生する劣化ウランの量は膨大であり、高速増殖炉のブランケット燃料として保管されているが実用の見通しは立っていない。核的性質以外の用途による有効利用法の開発は重要な課題である。軽アクチナイドは構造変化のない2組の可逆な酸化還元対を有しており、電池活物質として用いることによりエネルギー効率の高い電池の構築が期待できる。我々は劣化ウランについて、電力貯蔵用レドックスフロー電池の活物質としての利用を検討している。
放電状態のウラン電池の正極溶液はウラン(V)溶液であるが、ウラン(V)は不均化反応によりプロトン存在下において不安定であるため、非プロトン性溶媒を用い研究している。安定なウラン(V)を得ることは、電池の高い容量維持性と容量回復性を実現する上で重要であるが、酸化状態の安定性についての知見はほとんどない。そこで、ウラン(VI)錯体の電解還元により調製したウラン(V)溶液を用い、分光学的手法により経時安定性を観察し半減期により評価した。
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© 2005 一般社団法人 日本原子力学会
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