抄録
原子力発電プラントの起動試験では、主要制御系の設計段階にて実機挙動を予測し、予め適切な制御系パラメータの評価を行い、実機特性ならびに制御性能の評価を行なう必要がある。こうした必要性に対して、日立はこれまで、主要制御系の実設計において動特性解析コードの適用実績を積み重ね、これらの実績をもとに、より発展した解析コードやシミュレータの開発・検証も行なってきている。本発表では、以上の最新のABWR設計における事前予測解析/設計手法、および、起動試験実績について、北陸電力殿志賀2号機への適用実例をもとに報告する。