日本原子力学会 年会・大会予稿集
2006年秋の大会
セッションID: B29
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溶解度・コロイド
炭酸塩固相に対する微量元素の共沈反応についての固溶体モデルによる評価(2)
*吉田 泰吉川 英樹佐藤 智文
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抄録
高レベル放射性廃棄物の地層処分において,ガラス固化体より溶出したRaの移行評価のために,Raの溶解度が必要である.Raのような元素の溶解度は,一般的に炭酸塩との共沈反応により支配されることが知られている.したがって,Ra溶解度の設定においては,Raの炭酸塩に対する共沈反応機構に基づいたRa溶解度評価モデルが必要である.そのため,共沈反応機構の解明を目的として,トレーサ元素含有下で炭酸塩を用いた,溶解度実験を実施した.炭酸塩には,天然の環境で豊富に存在する方解石を用い,トレーサ元素として,Raと化学的類似性のあるBaを用いた.実験結果より,沈殿固相中微量元素存在比の増加に伴う溶液中の微量元素濃度の増加が確認された.この傾向は固溶体固相を仮定した固相のギブスの自由エネルギーと溶解度の関係で説明することができた.
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© 2006 一般社団法人 日本原子力学会
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