抄録
小型D-T中性子源を利用した輸送用コンテナの核分裂性物質の検出システムについて、粒子輸送モンテカルロ計算を用いて検討を行った。検出原理は、まずD-T中性子源からパルス的に発生する14MeV中性子を減速材によって熱化し、コンテナに照射して内在するプルトニウムを熱核分裂させる。そして、それによって発生する核分裂中性子をコンテナ外に設置したHe3検出器で経過時間ごとに検出し、核分裂中性子成分を計測することによって、核分裂性物質が内在しているかどうかの検査を行う。Pu-239をコンテナ中央に設置してシミュレーションを行ったところ、核分裂性中性子成分を分離して検出することが出来た。