抄録
高レベル放射性廃棄物の地層処分において、経年劣化により人工バリアが劣化した場合の拡散移行量の正確な評価は重要な課題である。これまで地層処分における超寿命核種の地層中への拡散を評価する際には、分配モデルにだけに依存した核種移行評価法が用いられてきたが、最近では周囲の鉱物中への永久的な核種の固定化も考慮した評価法も提案されつつある。この評価法の完成には、まずナチュラルアナログの考えに基づき、鉱物中で放射性核種がどのような固定化状態で存在するかを明らかにしなければならない。そこで本研究では、測定用試料としてリファレンスとなる数種の含ウラン天然鉱石およびオーストラリアのクンガラ鉱床で採取された鉱物を用意し、大型放射光施設SPring-8においてXAFSスペクトルの測定を行った。これらのデータを詳細に解析し、それぞれ比較することにより、天然中におけるウランの固定化状態の解析を行った。