抄録
武蔵工大では、廃止された武蔵工大炉の残された設備・機器を再利用することで、新たな教育ツールの構築を進めている。2008年春の年会では、(1)武蔵工大炉の廃止と現状ほか、3件をシリーズ発表した。今回は、その継続として、より具体的な炉心特性について検討した結果を示すとともに、本シミュレータを用いた具体的な実践例を紹介する。本来シミュレータは、実物を忠実に再現できることのほかに、シミュレータであるからこそ実現できるという使命を担っている。そこで、発表(5)では、「仮想炉心による反応度効果」と題して、実物の原子炉では実現できないような炉心の解析と、その結果を反映したシミュレータソフトウェアについて述べる。