日本原子力学会 年会・大会予稿集
2008年秋の大会
セッションID: L43
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核種移行
分配係数統計データの不確かさ低減に関する検討 -表面錯体モデルを用いた分配係数データの分析-
*大江 俊昭長崎 晋也木村 英雄武田 聖司関岡 靖司加藤 博康
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抄録
収着分配係数のデータベースに内在するデータの変動について、ベントナイトに対するNpの挙動を対象に、変動原因が表面錯体モデルによって論理的に説明可能か否かを検討した。収集した実測データから、Na型、Ca型のいずれも、ほぼ類似のpH依存性を示し、pH6付近に極小値をもち、アルカリ性になるほど分配係数が増加する傾向がみられた。また、硫酸イオンや炭酸イオンの濃度の変動は、ばらつきの要因である可能性が考えられるが、データベース中にこれらの情報は乏しく、欠損データを推測して解析を実施した。その結果、酸性領域ではネプツニル硫酸錯体、中性からアルカリ領域ではネプルニルイオンとネプツニル炭酸一錯体が各々支配的な表面錯体種であることが推定され、溶存イオンの濃度変動が分配係数の値に大きな影響を及ぼすことが示唆された。
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© 2008 一般社団法人 日本原子力学会
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