敦賀発電所2号機(PWR・4ループプラント)の第16回定期検査は、原子炉停止から次サイクル燃料装荷開始までの期間が約300日に及んだ。燃料装荷時には、中性子源領域核計装(SR)により炉心が未臨界状態であることを監視しているが、長期定検により2次中性子源(Sb-Be、半減期約60日)の強度が低下し、これに伴うSR計数率低下のため、未臨界状態監視が行えるかどうかが懸念された。このため、照射済燃料から発生する中性子に着目し、炉心設計(燃料装荷パターン)を見直し、SR近傍に燃焼の進んだ燃料を配置することで、SRの計数率を確保して、燃料装荷を実施することができた。PWRの4ループプラントは2/3ループプラントに比べ、SRの計数率が小さいため、今回の検討・対策が他プラントの参考になれば幸いである。