抄録
中性子照射時の熱拡散率評価を行うために、これまで照射後試料を用いた熱拡散率測定により評価を行ってきた。その一方で照射時のみに存在する欠陥の評価を行う必要があるため、イオンによる照射を実施している。しかしながら中性子とは異なり、加速器を用いたイオン照射は欠陥が非常に狭い範囲に集中するため熱拡散率の評価は困難である。このため、陽電子消滅法を用いた欠陥評価を実施した。
本発表ではまず、熱拡散率測定を行った中性子照射後試料に対して陽電子寿命測定及びドップラーブロードニング測定を行い、セラミックスに於いて熱拡散率に変化が見られれば陽電子消滅法で検出できるのかを確認した。