日本原子力学会 年会・大会予稿集
2009年春の年会
セッションID: F13
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荷電粒子検出
高速荷電粒子線に対する液体水標的の阻止能測定
*清水 森人早川 智之金田 実土田 秀次今井 誠柴田 裕実伊藤 秋男
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キーワード: 阻止能
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抄録
近年,加速器によって加速された陽子や炭素などの荷電粒子線をガン治療などに応用した粒子線療法が成果を上げている.しかし,人体の大半を占める液体の水と荷電粒子線の相互作用の大きさを知る上で重要な液体の水の阻止能測定は実験例が少ない.特に阻止能が極大となるMeVエネルギー領域における陽子や炭素線に対する液体の水の阻止能測定はこれまで行われていない. そこで我々は,液体分子線法を用いる事で真空中に液体ジェットの形で液相を保った水標的を用意し,液体標的に対して荷電粒子線を直接照射する事を可能にした.真空内に用意した液体標的にMeVエネルギーの陽子線を照射し,液体標的を透過してくる陽子の散乱角度分布と散乱角度毎のエネルギー分布を測定した.GEANT4を用いて作製したモンテカルロシミュレーションでこの測定結果を再現する事で,ICRU49やSRIMなどの汎用コードによる阻止能との比較を行った.
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© 2009 一般社団法人 日本原子力学会
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