抄録
筑波大学の12UDペレトロンタンデム加速器質量分析システムでは、C-14, Al-26, Cl-36, I-129等の極微量放射性核種の分析が可能となっている。Ca-41は、半減期10.3万年の放射性核種であり、自然界同位体比は、10-12から10-13程度と考えられる。Ca-41は、K-41(自然界存在度6.7 %)が強い妨害元素となり、通常の質量分析法では検出不可能な核種であり、加速器質量分析法でも検出が難しい核種となっている。加速電圧10 MVによりCa10+を110 MeVまで加速して、Kとの分離識別をおこなったAMS試験測定結果について報告する。