抄録
実用高速炉の直接炉心冷却系(DRACS)は異常・事故時に炉心を冷却するために設けられた安全上重要なシステムである。DRACSの2次系配管は非管理区域に引回す計画であるため、DRACSの炉内熱交換器(DHX)内の2次系ナトリウムの放射化量を制限する必要がある。本研究ではモンテカルロ計算コードMCNPと核データ・ファイルJENDL-3.3を用いて、炉心から漏えいする中性子によるDHX内の2次系Na-24生成量、DRACSのNa-24放射能濃度、2次系配管周りの線量率を評価し、非管理区域に引回しても、遮へい設計の観点からは問題ないことを確認した。