日本原子力学会 年会・大会予稿集
2010年秋の大会
セッションID: Q01
会議情報
高温ガス炉
HTTR(高温工学試験研究炉)の高温連続運転完遂
(1)全体計画
*高田 昌二関田 健司亀山 恭彦齋藤 賢司飯垣 和彦沢 和彦橘 幸男
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抄録
(独)日本原子力研究開発機構(原子力機構)の高温工学試験研究炉(HTTR:定格出力約30MW、原子炉冷却材温度最高950℃)において、世界で初めて50日間高温連続運転に成功した。高温連続運転は、本年1月22日から開始され、3月13日に目標とする連続50日間に到達した。本運転の達成により、高温ガス炉の技術基盤の確立に資する原子炉の核・熱特性、冷却材(ヘリウム)管理、高温機器の性能、炉内構造物の健全性等に関する多くのデータを取得した。また、高温ガス炉は、温室効果ガスを排出しない革新的な熱化学水素製造等の熱源として期待されるが、本運転の達成により長期間安定して高温のガスを供給出来ることを世界で初めて実証した。今後、原子力機構では、原子力による水素製造の実現に向けて、HTTRを用いた高温ガス炉の利用性、安全上の限界性能等を確認するための試験を行う予定である。
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© 2010 一般社団法人 日本原子力学会
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