抄録
核融合炉チェンバーの排気のため、あるいは排ガス成分の全量分析のためクライオソープションポンプが計画されている。クライオソープションポンプはほとんどすべてのガスを一括して排気するが、吸着容量に限界があるため、ときどき加熱再生が必要である。前回2010年3月の原子力学会で、活性炭への水素、ヘリウム、メタンの単成分、二成分、三成分の吸着排気特性について、多成分Langmuir-Freundlich型吸着等温線で排気特性と脱離特性が整理できる事を示した。今回は、水分他の常温脱離しにくいガスの残留ガス効果について、その吸着脱離への影響を調べるとともに、水素と重水素の吸着同位体効果について、調べた結果を報告する。