抄録
日本原子力研究開発機構では、保有する余裕深度処分の対象となる放射性廃棄物 について、処分の実現に向けた準備作業を進めている状況にある。この処分を実現させるためには、対象廃棄物が安全に処分できることを確認する必要がある。本研究では、「日本原子力学会標準 余裕深度処分の安全評価手法:2008」等を参考に、原子力安全委員会報告書(H19年7月)に示された3区分のシナリオのうち「人為・稀頻度事象シナリオ」について、想定される処分システムの状態変化及び被ばく経路の可能性を考慮し、評価シナリオを設定するとともに、設定した評価シナリオについて、一般公衆に対する予備的な被ばく線量評価を実施した。