抄録
本研究ではレジリエンスエンジニアリングを方法論の基盤とした革新的な原子力安全論理について考察し,その実現方策について検討する.レジリエンスエンジニアリングは,ヒューマンファクター,組織安全,高信頼性組織などの分野におけるこれまでの研究を新しい視点から再構成するパラダイムであり,複雑なシステムが内的圧力,外乱などに動的に適応する能力が安全の基本であるという見方に立つ.本シリーズ報告ではレジリエンスエンジニアリング導入の考え方と,具体的な課題について検討を進めた結果を報告する.現段階の応用テーマとして,「想定外」事象の分類,レジリエンス指向CRM訓練,レジリエンス指向インシデント報告制度などの取り組みを報告する.