抄録
中性子散乱実験やホームランドセキュリティから3Heを代替する中性子検出器が求められており、1候補としてGd系シンチレータがある。既存のGSOシンチレータでは発光量が低く、γ線感度が高いため中性子によって発生する内部転換電子を十分なS/Nで測定する事は難しい。本研究ではGd2Si2O7:Ce(GPS:Ce)を用いて核分裂中性子、ならびに低エネルギー光子の応答測定を行った。TSSG法によって合成したCe濃度の異なるGPSを使用した。252Cfを用いた核分裂中性子の応答でGPS:Ce2.5%はGSOの3倍の発光量を記録した。241Am γ線源を用いた低エネルギー光子に対する応答測定では14keV特性X線によるピークを確認した。潮解性も無く取扱容易で自己放射能の無い酸化物シンチレータで10keV程度のエネルギー光子測定が可能となったことにより加速器実験などで新しい用途も期待できる。