抄録
高レベル放射性廃棄物の地層処分システムにおいて止水機能が期待されているベントナイト系緩衝材は、処分施設で使用されるセメント系材料に起因する高アルカリ性地下水により長期的に劣化することが指摘されている。本研究では、高アルカリ性地下水によるベントナイト系材料の長期的な劣化挙動を評価するため、ベントナイトの主要鉱物であるモンモリロナイトの溶解速度のOH-活量依存性を調べた。モンモリロナイトを圧縮成型した試料を温度130°C、OH-活量0.06-0.6 mol dm-3の溶液に浸漬する試験を実施した結果、モンモリロナイトの溶解速度はOH-活量の1.1乗に比例することがわかった。また、純粋なモンモリロナイトの溶解速度の知見に基づき、シリカ等随伴鉱物を含むベントナイト系緩衝材の溶解挙動を推察するとともに、溶解速度解析における不確実性を低減する可能性を示した。