抄録
我々は数値シミュレーションデータに対して、時間と空間に伴う物理値の変化を解析し、特徴領域を発見するための可視化技術、時空間データマップを開発した。本発表では、時空間データマップによって選択された興味ある領域に相当する部分モデルを抽出するためのアプローチを提案する。時空間データマップでは、3次元空間を再帰的分割によって階層構造で表現することで空間を1次元に投影する。このとき、階層構造の最下層ノードに、その領域に属する部分モデルをもたせる。特徴領域が時空間データマップ上で選択された場合には、これら最下層の部分モデル群から必要なデータを集め、統合・再構築して選択領域の部分モデルを作成する。本技術を原子力施設の耐震解析シミュレーション結果に適用し、解析結果を議論する。