日本原子力学会 年会・大会予稿集
2012年秋の大会
セッションID: J34
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原子力機器用鉄クロム系材料の相分離現象に関する基礎的研究(2)
*笠田 竜太佐藤 紘一
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会議録・要旨集 認証あり

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抄録
クロム含有量が約12~90%の鉄クロム系材料を320~540℃程度の温度範囲で長時間 時効すると、硬さや引張強度が増加し、延性や靭性が著しく低下する熱時効脆化現象 は、「475℃脆化」と呼ばれ広く知られており、これらの材料の実用上重要な課題である。軽水炉や高速炉においても(将来の核融合炉でも)、鉄‐クロム系合金は広く照射環境下で用いられており、当該材料の本質的な特性である475℃脆化現象に対して照射損傷がどのように、そしてどの程度影響するのかについて知見を得ることは、これらの原子力機器の安全・安心・安定利用に寄与するものと考えられる。前報において、陽電子消滅同時係数ドップラーブロードニング(CDB)> 法によって、鉄-クロム合金における相分離を初めて検出した成果を報告した。今回は、1000時間までの時効脆化挙動とともに、鉄-クロム系材料における陽電子消滅特性について報告する。
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© 2012 一般社団法人 日本原子力学会
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