抄録
その1で設定したガス圧載荷ステップを用いて岩盤中に溶存したメタンガスがボーリング孔から注入された窒素ガスの移行にどのような影響を及ぼすのか把握するため,2相6成分解析を実施した.また,ガスを注入しない場合,大気圧解放されたボーリング孔に溶存したメタンガスがどの程度発生するのかも解析を実施した.検討の結果,窒素ガスを注入すると,ガス相の圧力に変化は生じないものの,窒素ガスの溶解量に変化が生じ,同一の載荷ガス圧でも窒素ガスの拡散範囲が異なることが分かった.さらに,大気圧解放した場合のガス発生量を算定することができ,ボーリング孔に発生するガス量の予測ができた.