抄録
福島第一原子力発電所における復旧作業において、高い放射線下での作業となる場合には、作業者の被ばく低減の目的のため、遠隔操作による重機作業が実施されている。遠隔操作において使用される重機は放射線による影響が危惧されており、特に電子機器の障害の可能性が問題となっている。しかし、障害が発生する線量限度についての具体的な数値は明確ではなく、重機の被ばく線量は安全側で管理されている状況にある。
本研究では、実際に復旧作業に使用した遠隔重機について、電子機器への放射線照射を段階的に繰り返し実施し、遠隔重機の機能性を確認することによって、遠隔重機に対する放射線の照射線量の影響を把握するとともに、累積線量限度の目安を明確にした。さらに、電子機器の遮へいを実施した場合についての線量限度を算定し、遮へいを施した場合の照射線量の影響および線量限度を明確にすることが可能となった。