抄録
トカマク型核融合実験装置であるJT-60SAでは、プラズマから発生するDD
中性子による放射化のため真空容器内への人によるアクセスは制限される。
そのため真空容器内機器を交換および修理するために遠隔保守システムが
必要とされている。
JT-60SAにおいてダイバータカセットを交換する際には、アウトボード側
冷却水配管は真空容器内において、遠隔保守システムで切断および再溶接を
行う。切断対象の配管は配管外径:59.7mm、肉厚:2.8mm、材質:SUS316Lで
あり、空間的制限により配管の内側から切断を行う必要がある。
切断はディスクカッター刃および反力支持ローラを押し出す機構を備えた
切断ヘッドを、カッター刃を押し出しながら回転させることにより行う。
また真空容器外へ取り出した後、カセット上のインボード側ターゲットを
交換する場合には、同サイズの配管を切断・再溶接する必要があり、その際
にも本装置が用いられる。