抄録
福島第一原子力発電所事故に伴う放射性物質の第二次分布状況等に関する調査研究において、福島県伊達郡川俣町の複数の居住施設を対象とした空間線量率の測定を実施した。居住施設内外の空間線量率は、この地域で生活する者の被曝線量を予測する際において重要なデータとなる。
空間線量率の測定には、主にNaIシンチレーション式サーベイメータを使用した。測定を実施した伊達郡川俣町は自然豊かな地域であり、山を切り開いた平地に建てられた居住施設が多くあった。居住施設における空間線量率の構成(方向依存性)は、居住施設の立地条件(三次元的な放射性物質の配置)が重要であり、実測値は居住施設に固有な特徴を有するものの、本調査研究において居住施設による空間線量率の減少の特徴を示すことができた。