世間からよばれる「原子力ムラ」という言葉には、原子力利用についての専門家の認識や態度が市民とは異なっていることを意味している側面がある。社会環境部会では、2008年から市民と学会員に対して同じ社会調査(質問紙調査)を行い、原子力利用についての両者の意識について検討を行ってきている。本研究では、これを継続して2013年1月に首都圏住民と学会員を対象に社会調査を実施した。さらに、この社会調査の対象者に対して市民と専門家によるフォーラム参加者を募った。応募者の中から、調査結果にもとづいてフォーラム参加者を原子力利用についての認識、態度、信頼に可能な限り偏りが出ないように選出した。 なお、本研究は、国家課題対応型研究開発推進事業 平成24年度原子力基礎基盤戦略研究イニシアティブ「「原子力ムラ」の境界を越えるためのコミュニケーション・フィールドの試行」の一環として実施されている。