抄録
東京電力福島第一原子力発電所事故以降、「原子力ムラ」という言葉が多く聞かれるようになった。この言葉に表される目に見えない境界を越えるために、市民と専門家を対象に行う意識調査の結果をもとに、それぞれ10名ずつから構成されるコミュニケーション・フィールド(フォーラムと称する)を構築する。次年度に実践されるこのフォーラムを構成する者の決定、ならびに5回にわたって行われるフォーラムで、隔たりを乗り越えるために検討した設計案を提示する。なお、本研究は、平成24年度原子力基礎基盤戦略イニシアティブ「「原子力ムラ」の境界を越えるためのコミュニケーション・フィールドの試行」の一環として実施されている。