抄録
福島第一原子力発電所事故における炉内状況を把握するためには、炉心溶融事故発生時の溶融燃料の流動挙動を評価する必要がある。溶融燃料が炉心下部から圧力容器下部に落下する際に形成される溶融ジェットの挙動は、BWR下部プレナム内に存在する、制御棒案内管等の複雑構造物の影響を受けることが予想される。そこで原子力機構では、溶融ジェット挙動について、複雑構造物の影響を含め評価できる解析手法を開発している。本研究では、本解析手法開発で必要とされる検証データを取得するため、BWR下部プレナムを1/10スケールで模擬した平板型可視化装置にてジェット射出実験を行い、下部プレナム内複雑流動場におけるジェットのブレイクアップ挙動及び周囲流動構造の計測を行う。本報告では製作した可視化実験装置の概要、及び可視化観測装置から得られた、ジェットブレイクアップ挙動に対する複雑構造物の影響について報告する。