日本原子力学会 年会・大会予稿集
2013年春の年会
セッションID: O13
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超音速蒸気インジェクターの二相流挙動が作動限界に及ぼす影響
*佐藤 喬亮阿部 豊金子 暁子
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会議録・要旨集 認証あり

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抄録
超音速蒸気インジェクター(SI)は,水と蒸気の直接接触凝縮を駆動力とする,ベンチュリー構造から成る静止型の噴流ポンプである.無電源で駆動し,高い凝縮効率を持つことから,原子力発電所における安全システムとしての利用が期待されている.既存の研究では,吐出される噴流において,蒸気が全量凝縮していない気液二相流となる領域が確認されているものの,吐出噴流の挙動に関する知見は未だ少なく,その流動が作動限界に及ぼす影響は明らかでない. そこで,本研究ではSIの作動限界を同定することを目的とし,ディフューザ部における噴流の詳細可視化観測を行った.また,吐出部における負荷を増加させ,SIが噴流の吐出を維持できる範囲を評価した.この際,ディフューザ部の噴流において,負荷が増大すると二相流領域の長さが減少することが分かった.以上より,吐出噴流における二相流挙動が,SIの作動限界に及ぼす影響について考察した.
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© 2013 一般社団法人 日本原子力学会
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