抄録
2012年3月の福井大会で福島爆発の淵源的素因として“ジャパンカルチャー”、すなわち、その劣化を示した。今回は、その実質的素因として、① 1953年アイク演説の理解をはじめとする“原核反転”にみる認識論的素因、② 2002年東電シュラウド問題にみる国内的素因、③ 2008年WANO東電ピアレビューにみる国際的素因、の三項を提示する。これらのいずれもが、爆発の抑止に役立たず、却って促進的に作用したことを重大と受止めることが、今後の方策への着手にあたっての最も重要の視点となることは明らかである。