抄録
IFMIF のような加速器駆動強力中性子源の保守の容易さ、稼働率の向上等のため、背面壁を有さない湾曲型磁気ガイドリチウムターゲット(MGLT) を新規に提案する。湾曲型MGLT は最も過酷な中性子損傷の条件下に置かれる湾曲型背面壁を有する従来のリチウムターゲットに取って代わることが可能である。MGLT に適した磁場は耐放射線性常伝導コイルとF82H鋼製部品(ヨーク、ノズル、高中性子束試験モジュール(HFTM)) を組み合わせることにより生成される。磁場の形状はHFTM をMGLT に接近させることにより湾曲させる。MGLT のリチウム流はPoisson Superfish コードにより計算した磁場を用いて2 次元運動方程式により詳細に解析した。IFMIF のターゲット条件を満足するために必要な磁束密度、MGLT とHFTM 間のギャップの制御性等、湾曲型MGLTの特性について述べる。