東アジアへの視点
Online ISSN : 1348-091X
【投稿論文】ラオスにおける産業クラスターに向けての展望と課題についての考察 -VITA Park(特別経済区)を事例として-
税所 哲郎
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2015 年 26 巻 1 号 p. 47-60

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抄録

ラオスは,北に中国,西にミャンマー,東にベトナム,南にカンボジア,タイと国境を接する海に面さない内陸国で,近年のタイ+ 1 のリスク分散国として脚光を浴びている。開発途上国ではあるが,特恵関税および低廉な労働力,インドシナ地域における輸送インフラ整備の進展等を利用したビジネスモデルで,海外直接投資による国内経済は大きな伸びを示している。近年,経済開放化政策を推進,国営企業の民営化,銀行制度や税制改革,法整備を行い,外国企業誘致による経済成長を目指している。また,いくつかの地域では,特別経済区を活用した地域の生産性向上や活性化等に重要な役割を担う産業クラスターに向けての取り組みが見られる。特別経済区では,各種の優遇策やインセンティブ等を提供,外発的地域政策により,外国企業誘致を行った産業集積を行っている。本稿では,VITA Park の事例を取り上げて,ラオス の投資環境とともに産業クラスターに向けての展望と課題についての考察を行った。

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© 2015 公益財団法人 アジア成長研究所
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