農業気象
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仲介ソフト MetBroker を用いた農業モデルの開発手法
ローレンソン マシュウ大塚 彰二宮 正士
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2002 年 58 巻 1 号 p. 1-9

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抄録

仲介ソフトウエア, メットブローカは仲介機構によって作物モデルなど農業モデルに様々な気象データベースへの接続を提供する。本論文ではメットブローカを利用するソフトウエア開発の3つの手法 (Java アプレット, データ橋渡し Java アプリケーション, Java サーブレット) について議論する。ソフトウエア開発の参考としてそれぞれの手法を使ったアプリケーションを紹介した。Java サーブレット以外の手法はクライアントのコンピュータに Java 2の実行環境が必要となる。アプレットはソフトウエアの更新が行いやすいことが特徴で, 多くのメモリが必要で, かつ起動時間が長いのが欠点である。クライアントのコンピュータで実行される Java アプリケーションはメットブローカを利用して気象データを検索し, それをファイルに書き込むことができる。このデータの橋渡し機能によってFORTRANやBASICといった Java 以外の言語で記述された農業モデルが気象データを利用することができるようになる。Java サーブレットとして実装された農業モデルは入出力をHTTPプロトコルで受け渡す。このようなモデルはインターネット接続が可能な携帯電話など簡単なブラウザーで利用できる。Java ビーンズから ActiveXコントロールを作成する手法は現在取り組んでいる4番目の手法である。このコントロールによって Visual Basic などの Java 以外のビジュアルな開発環境を使用している開発者が MetBroker を利用できるようになるだろう。

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© 日本農業気象学会
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